大規模修繕における管理組合や理事会の役割は?

マンション管理組合とは、分譲マンションを購入した人(区分所有者)たちで、マンションを管理するために構成する組織です。区分所有者になると自動的に管理組合に入ることになります。管理組合員はあくまで区分所有者であり、賃借人は管理組合には入れません。 管理組合は共用部分(エントランス・自転車置き場・エレベーター・共用廊下など)を維持管理することで、マンションの資産価値維持を目的としています。そのために組合員は月々の管理費や修繕積立金を支払い、管理組合はマンション管理会社と契約を締結し、維持管理を委託するという仕組みになります。   

マンション管理組合では総会が最高意思決定機関ですが、実際に管理組合としての方針を考えたり、問題の処理や解決を行なうのは理事会になります。定期理事会や定期総会の開催・運営は理事会の役割のひとつですし、それと並んで重要なのが定期修繕工事や大規模修繕工事の計画や実行です。大規模修繕に特化した「大規模修繕委員会」を設ける管理組合もありますが、いずれにしても管理組合を束ねるのは理事会の役割と言えるでしょう。

大規模修繕工事の主体者はあくまで管理組合と住民であり、「自分たちの共有財産は自分たちで管理する」という意識を住民に持ってもらうことが大切です。管理組合と住民が主体となって、大規模修繕工事を成功させた例を簡単にご紹介します。

<東京都・Nマンション>
きっかけは管理会社を通じて立体駐車場の塗装工事の見積依頼をした際、あまりに高い見積に疑念を抱き始めたことでした。説明も納得のいくものではなく、理事会で検討の結果、駐車場管理を別の駐車場管理専門会社に切り替えました。「まもなく訪れる大規模修繕の時も管理会社に任せると、修繕積立金が無駄に使われてしまうのでは」という意識が芽生え、管理組合と理事会主導で大規模修繕工事を行なうための「大規模修繕委員会」を設立することが総会で議決されました。まずは具体的な修繕計画を立てるため、設計事務所と契約。勉強会を重ね、修繕積立金・長期修繕計画の見直し、業者選定、工事の自主チェックなど、設計事務所のアドバイスを受けながら足掛け5年に渡る大規模修繕を無事成功させました。それだけではなく、勉強会や打ち合せで顔見知りが増えたことで、組合員や住民同士の結束が強まりました。毎年、大規模修繕竣工日を記念して祭りが開催されるなどコミュニティが活性化。防犯効果も生まれています。
Nマンションの大規模修繕の例から、管理組合や理事会主導で大規模修繕を行なうメリットを考えてみましょう。
  • ・修繕コストを削減できる(管理会社に全て任せるとチェック機能が働かず、無駄なコストがかかる)
  • ・マンションは住民の共有財産であり、維持管理や資産価値を保つことの重要性を認識するきっかけとなる
  • ・管理組合が真剣に取り組んでいる印象を与えることで、工事の質を向上させることができる
  • ・大きな作業を組合員同士、力を合わせて乗り切ることで、結束が強まり、結果としてコミュニティが活性化する
様々な側面から考えても、大規模修繕に住民が関心を持って取り組むことへのメリットは多大です。

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